| 借入金利 | 毎月の返済額 |
|---|---|
| 年0.5% | 約10.4万円(103,834円) |
| 年1.5% | 約12.2万円(122,474円) |
| 差額 | 約1.9万円(18,640円) |
「金利が上がると、住宅ローンの返済が心配」
「家を建てたら、老後のお金まで準備できるのだろうか」
家づくりを考えるとき、新しい住まいへの楽しみと一緒に、お金の不安を感じる方も多いと思います。
そんなときに知っていただきたいのが、住宅ローンの返済と、将来の資産形成をセットで考える方法です。
毎月の支出を整理してみると、これまで何となく払っていたお金に気づくことがあります。その一部を将来のために回せたら、家づくりの見え方も少し変わるかもしれません。
この記事では、具体的な数字を使って一緒に整理していきます。
金利が1%違うと、毎月の返済額はどう変わる?
例えば、4,000万円を35年で借りる場合。金利が年0.5%のときと年1.5%のときを比べてみましょう。
※元利均等返済・ボーナス返済なし・諸費用は含みません。借入当初から各金利が35年間変わらない前提での比較です。借入途中で金利が上がった場合は、その時点の残高や残りの期間によって影響が変わります。金利は説明のための仮の条件で、実際の金利は金融機関や商品によって異なります。
毎月約2万円の差と聞くと、大きく感じるかもしれません。
でも、ここで「やっぱり無理かも」と決めてしまうのは少し早いかもしれません。住宅ローンだけを見るのではなく、家計全体の支出も一緒に見てみることで、選べる道が見えてくることがあります。
月2万円の余裕は、今の支出のなかにあるかもしれない
「毎月2万円を新しく用意する」と考えると、ハードルが高く感じますよね。
まず確認したいのは、今払っているお金が、今の暮らしに合っているかどうかです。
例えば、携帯電話の契約。以前は必要だった大容量プランが、今の使い方には合っていないかもしれません。使っていない有料サービスや、内容が重なっている契約が残っていることもあります。
次の表は、いくつかの支出を見直した場合の一例です。
| 見直す項目 | 確認するポイント | 月々の削減額の例 |
|---|---|---|
| 携帯電話(2人分) | キャリア・料金プラン・有料オプション | 8,000円 |
| 保険 | 今の家族構成に合った保障か、保障の重複はないか | 5,000円 |
| サブスクリプション | 使っていない動画・音楽などの契約 | 2,000円 |
| 自宅のインターネット | 料金プラン・不要なオプション | 2,000円 |
| その他の月額サービス | 使っていない会員契約など | 3,000円 |
| 合計 | 20,000円 |
※削減額は説明のための仮の金額で、平均値や削減を保証するものではありません。通信品質・解約や変更にかかる費用・セット割なども含めて確認しましょう。保険は、必要な保障をしっかり確保したうえで見直すことが大切です。
大切なのは、日々の楽しみを我慢することではなく、今の暮らしに合っていない支出を整えること。
見直せる金額はご家庭によってさまざまです。すでに支出を整えているご家庭なら、無理に2万円を目指す必要はありません。
見直しで生まれたお金は、金利上昇への備えにも、将来のための積立にも使えます。次は、積立に回した場合を見てみましょう。
月2万円を積み立てたら、30年後はどうなる?
住宅ローンを無理なく返済しながら、毎月2万円を将来のために積み立てられたとしたら、どうなるでしょうか。
30年間で積み立てる元本は720万円です。預金のように増えない場合(0%)に加えて、仮に年3%・4%で運用できた場合も試算してみました。
| 想定する年間利回り | 30年間の積立元本 | 30年後の金額 |
|---|---|---|
| 0% | 720万円 | 720万円 |
| 3% | 720万円 | 約1,157万円 |
| 4% | 720万円 | 約1,371万円 |
※毎月末に2万円を積み立て、年利回りを月利に換算して複利で計算しています。税金・手数料は含みません。3%・4%は比較のための仮定で、将来の利回りを予測・保証するものではありません。実際の投資では価格が変動し、元本を下回る(0%を下回る)こともあります。
運用で得た利益をそのまま元本に加えて運用を続けると、利益がさらに利益を生みます。これを「複利」といい、長い期間をかけて少しずつ積み立てることは、将来のお金を準備する方法のひとつです。
ただし、生活費や急な出費への備え、近いうちに使う予定の教育費などは先に確保し、当面使わないお金で考えることが基本です。金融庁も、ライフプランに合わせて貯蓄と投資を使い分けることを案内しています。
将来、ローンをまとめて返すという選択肢も
先ほどの4,000万円・35年ローンを年1.5%で借りて、金利が変わらないまま返済を続けた場合、30年後のローン残高は約708万円です。
同じ30年間、返済とは別に月2万円の積立を続けていたとすると、次のように比べられます。
| 想定する年間利回り | 30年後の積立額 | 残高を一括返済した後に残るお金 |
|---|---|---|
| 0% | 720万円 | 約12万円 |
| 3% | 約1,157万円 | 約450万円 |
| 4% | 約1,371万円 | 約663万円 |
※上記のローン・積立条件による試算です。一括返済の手数料や税金などは含みません。
このように条件がそろえば、例えば退職のタイミングでローンを完済し、その後の暮らしにお金を残すという選択肢も考えられます。とはいえ、実際に一括返済するかどうかは、その時点の運用状況や、手元に残しておきたいお金も踏まえて判断することになります。また、借入時の年齢によって、30年後が退職前なのか退職後なのかも変わってきます。
ひとつ注意しておきたいのが、金利差による返済増の約1.9万円と、積立に回す2万円は別のお金だということです。
この例で、年1.5%の返済と月2万円の積立を両立するには、毎月約14.2万円が必要です。年0.5%で返済だけをする場合(約10.4万円)と比べると、月約3.9万円多くなります。支出を2万円見直せても、それだけで返済の増加分と積立の両方をまかなえるわけではありません。
だからこそ、「自分たちの家計で、本当に両立できるのか」を確かめることが大切です。そのためにあるのが、ライフプランシミュレーションです。
自分たちに合う予算は、ライフプランから考える
資金相談で一緒に整理したいのは、「いくら借りられるか」だけではありません。
- 今の支出に、見直せる項目はあるか
- 金利が上がっても、無理なく返済を続けられるか
- 出産・育児や働き方の変化で収入が減ったとき、どうなるか
- 固定資産税や将来の修繕費、教育費を確保できるか
- そのうえで、貯蓄や積立にいくら回せるか
将来の収入と支出を時系列で並べてみると、余裕のある時期と、お金が必要になる時期が見えてきます。運用が思いどおりに進まなかった場合も含めて確認しておくと、住宅の予算や積立額を調整しやすくなります。
「月2万円なら続けられそう」
「まずは月5千円から始めて、余裕ができたら増やそう」
「住宅の予算を少し調整すれば、将来の貯蓄も続けられそう」
こんなふうに、ご家庭ごとの答えが見えてくることが、漠然とした不安を整理する第一歩になります。
家を建てた後の暮らしまで、一緒に考える
新しい住まいで、どんな毎日を送りたいか。そして、教育や旅行、老後の暮らしのために、どんなお金を残しておきたいか。
住まいと将来のお金を一緒に考えることで、ご家族に合った家づくりの進め方が見えてきます。
リキューでは、ご希望の暮らしをお伺いしながら、住まいの予算や資金計画のご相談を承っています。
「金利が心配で、家づくりに踏み出せない」
「返済も、将来のお金の準備も大切にしたい」
そんな段階でも大丈夫です。今すぐ建てるかどうかを決めていなくても、お気軽にお話しください。
まずは、自分たちに合う予算を知ることから。家を建てた後も安心して暮らせる計画を、一緒に考えていきましょう。
参考情報:金融庁「資産形成の基本」
※本記事の数値は一定の条件による試算であり、特定の投資商品や借入額をおすすめするものではありません。実際の返済額や運用成果は、金利・商品・市場環境などによって異なります。具体的な住宅ローンや金融商品については、金融機関や専門家にご確認ください。