かわら美術館で瓦について学んでみました
2017.12.07
先日、お客様と建て替えのお話をしている中で屋根瓦(やねがわら)の話がでました。
そのお客様も現在は瓦屋根の純和風住宅にお住まいで、そのお住まいにはとても愛着を持っていらっしゃるご様子でした。日本の住まいの風情にはやはり瓦が合うなと思います。しかし、最近では重たい瓦を用いる住宅が減っています。そんな中でも従来からある日本の住まいを大事にしてくれる住まい手さんには本当に敬意を表したいと思います。どれほど住宅が現代的・機能的になったとしても、住まいはその国の文化の象徴ともいえるものであってほしいと思います。
そんな瓦の話がお客様との間で出たので、ちよっと時間をみつけて高浜市の「かわら美術館」にでかけてみました。恥ずかしながら、私、住宅業界にいながら、瓦のことはあまり知りませんでした。日本を代表する瓦の産地である高浜市にあるこの美術館。この地域の特産「三州瓦(さんしゅうがわら)」のルーツや製造工程を学ぶことができる施設です。
解説資料によれば、高浜市近辺ではおよそ550年前から瓦が作られていたそうです。なぜ瓦の産地になったかというと、粘土が豊富に採れたから。しかも焼成すると丈夫で肌のなめらかな、美しい瓦ができる良質な粘土が採れたからなのだそうです。戦国時代、城郭の建設に三州瓦がよく使われ、また、仏教の普及にともない寺院が増えたことも、三州瓦が発展した要素なんだとか。
うーん、なるほど。瓦ひとつとっても、奥深い歴史があるのですね。
リキューでは、これまでも瓦屋根の住まいを何棟も建築してきましたが、瓦ひとつとっても、このような歴史的背景があって今の家づくりがあるのだと思うと、見慣れている家もまたちがった見かたができておもしろいです。
リキューの瓦屋根の家の施工実例の一部よかったらみてみて下さい。
https://rikyu-home.com/works_ex/2017/02/879/
https://rikyu-home.com/works_ex/2017/01/685/
写真は、かわら美術館外観とその周辺にあるかわらでできたオブジェたち。