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住宅と健康について

2023.07.06

こんにちは。今日は住宅と健康について少しご紹介させていただきます。
2019年2月、日本サステナブル建築協会が「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査」の中間発表を行いました。この調査は国土交通省の支援事業として2014年~2018年までの5年間、断熱改修をした全国の住宅、約1,800軒(約3,600人)を対象に、改修の前後における居住者の血圧や生活習慣、身体活動量など健康への影響を調査したもので、これにより断熱化と健康についていくつかの重要な知見が得られつつあります。
高血圧は脳梗塞や心筋梗塞などの病気と強い関連をもっており、特に高齢者の場合、血圧の上昇や急激な変化は命にかかわることもあります。今回の調査により室温と血圧の関係について、3つのことが明らかになりました。
① 夏と冬の室温の差が少ない家ほど、季節ごとの血圧の変動が少なく安定している

② 居間と寝室など、部屋間の温度差が大きいほど血圧が高くなる

③ 断熱改修による室温の上昇で、居住者の血圧が低下する
断熱改修前後の測定で血圧の変化を分析した結果、断熱改修後に最高血圧が3.5mmHg、最低血圧が1.5mmHg低下しました。断熱改修による室温上昇がその一因と考えられます。

つまり断熱化された住宅は、室温が上がるだけでなく、季節ごとの室温の差を小さくし、家全体を暖かくすることができるため、血圧の上昇や変化を抑えることができるわけです。
今、住宅は新しい時代を迎えています。しかも急速に。国も予算をつけて新築のみならず、既存の住宅の断熱改修を推し進める政策を取り始めています。住宅を検討する際には必ず住宅の性能を確認することが重要です。みなさん後悔のない家づくりを。

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