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「C値? それ古いですよ」って積水ハウスさんにいわれました」

2020.05.28

小林です。

 

先日、打合せをしているお客様N様がこんなお話をしてくださいました。

「小林さん、このまえ積水ハウスに行ってきたんですよー。でも積水ハウスで建てる気は全然ないんで安心してくださいねー」

 

お客様は自由ですね。うちと打合せをしているのに他社さんに行くんですから。

 

「でね 小林さん、積水ハウスの営業の人に「積水さんってC値いくつですか?」って聞いたんですよ。そしたらね」

「そしたら?」

「『C値?それもう古いですよ』っていわれましたぁ~」

 

うれしそうに話すN様。

ちゃんと理解していただいています、長持ちするお家の条件を。

 

と同時に、私はN様にこう話しました。

「そうですか、それは貴重な話を聞けましたね。でも、同業者として申し訳ないと思うんですよ。失敗できない高価な買い物なのに、住宅会社によって言うことがまったく違うっていうのは、ほんと、消費者を惑わせますよね・・」

 

C値というのは、家の気密性を表す数値です。建物にどれだけのすき間があるか(無いのか)、すなわち家の中や壁の中などにどれだけ湿気などを入れさせない家であるかを知る、「家の性能値」です。相当隙間面積(そうとうすきまめんせき)ともいいます。

 

家を長持ち(しかも経済的に)させるためたには家の中や壁の中に余計な湿気を入れさせないことが大切です。(住宅や建物の歴史を振り返ればそれは明らかです) 住宅を扱っている人であればそれを否定するひとはいないはずです。

 

「C値、それ古いですよ」

 

たしかに古いです。ただそれは「C値基準」が今は国の基準にはない、という意味において古いだけの話です。(2009年に国が定めるC値基準は撤廃されました。その理由は、東京大学の先生が書いた本によれば

 

IMG_7417

です。   (画像:前真之「エコハウスのウソ」より抜粋)

 

 

C値が古いと断じるのは自由です。ただその先に

「(古い、とする)その理由」と、

「自社(積水さん)の気密性とその合理性をちゃんとお客様に説明」

ができれば、住宅営業マンとしてもっとよかったと思いますが。(それはなかったようです)

 

 

もういちど言います。

C値というのは、家の気密性を表す数値です。建物にどれだけのすき間があるのか(無いのか)、すなわち家の中や壁の中などにどれだけ湿気などを入れさせない家であるかを知る、「家の性能値」。すき間があるかないかをわかりやすく客観的に示すために数字で表しているのです。古いかどうかの問題ではなく、単純に物理的な話です。(今や多くの住宅会社がC値を出しています)※一部ではC値競争のようになっている向きもありますが本来の目的からするとC値を競争するのはナンセンスです。

 

家というのは長年建っていれば地震や台風などで揺らされます。(木造でも鉄骨造でも同じです)

何度も揺らされると、柱や断熱材など別部材が接する部分がゆるもうとします。※ゆるみを極力生じさせない設計をすることも重要です。それは別の機会に書きます。

ゆるむと気密性がそのぶん損なわれます。そのゆるみがひどくなると、そこから湿気が浸入して部材を腐らせる(かびさせる)原因になります。

 

新築時にちゃんと気密性がとれていることを確認するのは、長年にわたってその家が健康でいられる"最低限の証し"を得るためにほかなりません。

 

積水ハウスさんが悪いわけではありません。

家にとって欠かせない性能であるにもかかわらず、会社によって気密性能が大きく違っていることを許してしまう(だから気密性能に対する認識も会社によって大きく違ってしまう)この業界が悪いのだと私は思います。