蒲郡市で水害や地震に強いエリアは?注文住宅の耐震・水害対策も紹介
蒲郡市で注文住宅を建てるなら、耐震や免震構造にこだわりたいと考える方は多いでしょう。地震に限らず災害に強い家を建てるには、住宅の構造だけでなく、土地選びの段階から意識することが大切です。蒲郡市は海や山に面しており風光明媚である一方で、水害や液状化、土石流などさまざまな災害リスクがあります。蒲郡市の災害リスクや、水害・地震に強いエリアについて解説します。
地震や水害に強い注文住宅3つのコツ
水害や地震などの自然災害に負けない注文住宅にするためには、3つの要素が大切です。
・土地の特徴(地形・地盤の強さ)
・建物の構造(高さ・形状)
・建物の設備(太陽光発電・シャッター・備蓄庫など)
自然災害は、人の力で防ぐことはできません。災害に遭っても被害を最小限にするためには、しっかりした地盤や基礎、構造を持つ住宅を建て、被災時には自宅避難できる設備を整えることが重要です。一級建築士事務所リキューでは、ZEH相当の水準を上回る耐震性能にこだわって注文住宅を建築しています。しかし災害に強い家づくりをするためには、住宅の性能だけでなく、地盤や土地の特徴についても把握しておきましょう。
蒲郡市の災害リスクと被災時の保障
蒲郡市は愛知県南部の、三河湾に面した市です。北側は五井山と遠望峰山、西側は三ヶ根山、東側は御堂山と、山々に囲まれています。南部になるにつれて標高が低く、平地や埋め立て地が広がっているのが特徴です。
蒲郡市は海や山に囲まれているため、地震や豪雨、台風などが起こると、さまざまな自然災害が発生する可能性があります。愛知県内では、過去に次のような地震・風水害による被害が起こりました。
愛知県の過去の地震被害
発生年月日 | 種別・名称 | 規模 | 被害(愛知県内) |
1891年10月28日 | 濃尾地震 | M8.0 |
死者 2,638名 家屋全壊 85,511棟 家屋半壊 55,655棟 |
1944年12月7日 | 東南海地震 | M7.9 |
死者・行方不明者 438名 家屋全壊 16,532棟 家屋半壊 35,298棟 |
1945年1月13日 | 三河地震 | M6.8 |
死者 2,306名 家屋全壊 16,408棟 家屋半壊 31,679棟 |
愛知県の過去の風水害(抜粋)
発生年月日 | 種別・名称 | 規模 | 被害(愛知県内) |
1972年 7月12日~13日 |
集中豪雨 (47.7豪雨) (台風6号) |
総雨量289mm |
死者64名 負傷者112名 家屋全壊271棟 床上浸水2,075棟 |
1976年 9月8日~13日 |
集中豪雨 (51.9豪雨) (台風17号) |
総雨量422mm |
死者1名 負傷者37名 家屋全壊14棟 床上浸水13,488棟 |
1991年 9月18日~19日 |
台風18号 | 総雨量242mm |
死者2名 負傷者1名 家屋全壊2棟 床上浸水3,713棟 |
1998年 9月21日~23日 |
台風7・8号 |
最大風速42.6m/s 総雨量67.5mm |
死者3名 負傷者151名 家屋全壊8棟 床上浸水8棟 |
2000年 9月11日~12日 |
東海豪雨 (12.9豪雨) |
総雨量567mm |
死者7名 負傷者107名 家屋全壊18棟 床上浸水22,078棟 |
なお蒲郡市には、自然災害によって被害を受けた際に受け取れる、災害見舞金制度があります。支給額については被害の内容や程度によって異なるため、ご確認ください。
蒲郡市の土砂災害・液状化リスクと安全なエリア
蒲郡市で水害や地震に強い注文住宅を建てたいなら、建物の耐震性能だけでなく、地盤の強さに注意しましょう。一般的に地盤が脆弱な傾向にあるのは、低い土地に盛土した造成地や、過去に河川や海だったエリアです。土砂崩れや液状化が起こるリスクをなるべく低くするためには、地盤の強い土地を選ぶか、脆弱地盤に地盤改良工事を行う必要があります。
蒲郡市で土砂崩れの起こりやすいエリア
愛知県は、これまでにとくに大規模な土砂災害は起きていません。しかし蒲郡市の山間部に近いエリアは、急傾斜崩壊や土石流に注意が必要です。蒲郡市内では、急傾斜地崩壊の警戒区域は242ヶ所(うち特別警戒区域225カ所)、土石流の警戒区域は54カ所(うち特別警戒区域34カ所)指定されています。(2024年2月7日時点) 土砂災害警戒区域が存在するのは、次のエリアです(一部抜粋)。
・金平町北沢、開戸、寺中
・鹿島町岡
・西迫町本郷、仲迫
・竹谷町作間、松田、迫
・大塚町山ノ沢
・三谷町南山
・形原町東古城、東上野
・一色町西山、狭間
・五井町山田
・西浦町南ケ坪、大山、小橋田
・坂本町道塚、向郷
・相楽町西川、荒井
・神ノ郷町下向山、冷越
・清田町小栗見
・柏原町中原など
詳しくは、愛知県や蒲郡市が公表する土砂災害ハザードマップを確認してください。
蒲郡市で液状化の起こりやすいエリア
液状化は、地震によって土の粒子同士の結合がなくなり、地盤が液体のようにやわらかくなる現象です。地盤がゆるんで建物や電柱が沈下・傾斜したり、地面が低い方へ流れ出したりします。液状化によってすぐに人命が奪われることはまれですが、噴水・噴砂が発生したりライフラインが損壊されたりすることで、長期間にわたって生活に影響を及ぼすのが特徴です。
愛知県の調査によると、蒲郡市は広い範囲で液状化リスクは高くありません。しかし栄町や浜町、竹島町、港町、海陽町などの沿岸部や埋め立て地は、液状化リスクが非常に高いエリアです。愛知県が公表している防災マップでも液状化リスクが確認できるため、参考にしてください。
参考元:愛知県「平成23年度~25年度 愛知県東海地震・東南海地震・南海地震等被害予測調査結果」
蒲郡市で地盤の安全性が高いエリア
蒲郡市の豊岡町や五井町、清田町、大塚町、蒲郡町、神ノ郷町の辺りは、砂礫質台地といわれる、一般的に強固な地盤と考えられるエリアです。液状化リスクはほとんど無く、山沿いでなければ土砂災害リスクも高くありません。 なお地盤の強さは見た目ではわからないため、正確に知るためには、土地購入後に地盤調査が必要です。地盤の安定性が弱い場合は、地盤改良工事をすれば安全性が高まります。
蒲郡市の水害リスクと安全なエリア
蒲郡市にある河川は、二級河川である拾石川・落合川・西田川・力川・紫川の5つを含め合計で41河川です。ほとんどは狭小で、あまり大きな河川はありません。さまざまな生物が生息しており、親水性や自然環境保護の視点から整備が進められています。しかし過去には落合川や西田川、力川を中心に、広範囲に被害をもたらす洪水が起こりました。また海に面するエリアでは、津波や高潮にも注意が必要です。
蒲郡市で洪水・高潮のリスクがあるエリア
拾石川・落合川・西田川・力川・紫川沿いには、蒲郡市で想定しうる最大規模の大雨が起きた場合、河川の氾濫により1~3m程度の浸水リスクがあるエリアが多く存在します。 また台風時に想定しうる最大規模の高潮が起きた場合は、沿岸部の広い範囲を中心に、市全域の約17%が浸水深1cm以上となると予測されています。
蒲郡市で津波のリスクがあるエリア
蒲郡市の三河湾沿岸の広い範囲が、津波災害警戒区域や高潮リスクが高いエリアになっています。とくに西浦地区の西浜田、前浜、北前浜、蟹沢、倉舞、松島周辺の沿岸部は、津波による水位が2~5m以上と想定されるエリアです。
蒲郡市で水害が発生しにくい標高の高いエリア
蒲郡市は、北部になるにつれて標高が高くなっています。蒲郡市で水害が起こりにくいエリアは、三河三谷駅や八百富町、元町、緑町よりも北部で、河川沿い以外のエリアです。豊岡町上前田や三谷町黒別当、三谷町諏訪山、大塚町などには高台の住宅地があります。 西浦地区であれば、西浦駅周辺や名鉄蒲郡線の沿線周辺は高潮リスクがありません。
災害に強い家ならリキューにお任せください
リキューは、蒲郡市周辺で水害や地震に強い家を施工しています。リキューの注文住宅は、耐震等級3が標準です。液状化の発生リスクを低減する基礎作りや、地震による揺れを抑える制震システムなど、災害に負けないための工法を多く取り入れています。家族が暮らす大切な家を守るために、土地選びの段階から気軽にご相談ください。
>>蒲郡市で建てる災害にも強い注文住宅の耐震性についてはこちら
著者:株式会社リキュー代表取締役 稲吉 伸英
保有資格:二級建築士 二級施工管理士 増改築相談員 耐震診断員 愛犬家住宅アドバイザー
これまでに培ってきた工務店の強みを活かし、地域に根ざした会社として、お客様に寄り添ったサービスを提供していきたいと考えております。
記事監修者:中小企業診断士(住宅コンサルタント)塩味 隆行
一般社団法人 住宅資産価値保全保証協会認定講師
住宅検討をされている方が後悔しない家づくりを実現いただくため、 全国各地で年100回以上、家づくりセミナーの講師を担当しています。 住宅購入の際に必要となる性能や土地についての基礎知識から、 資金計画などの専門的なことまで、客観的かつ具体的に情報をお伝えいたします。