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図面から読み解く賢い家づくり~配置図~

2023.02.14

こんにちは。設計の畑瀬です。

住宅の打合せをしている中で、様々な図面を見るかと思いますが、
本日は、その中の配置図について、図面の見方と注意事項をご説明したいと思います。

 

配置図とは

建物と建物周辺を上から眺めた図のこと。
敷地の中でどの位置に建物があるのかを示しています。
敷地と建物の位置関係だけでなく、人の導線や車の動きなども確認できます。

実際にリキューのモデルハウスの図面を参考に言葉や数字が何を表しているのか見てみましょう。

① ▼ (図面中央)
…主要の出入り口(玄関口)。日常的に人が出入りする場所。

② KBM (図面左下)
…仮ベンチマークの略。敷地や建物の高さの基準レベル点を表す。
主に、既存杭や電柱、側溝などの工事中に動かないものとしている。
設計GL(グランドレベル)はKBMを基準点に設定している。

③ ● 排水桝 (図面建物上部)
…家庭から出る汚水の排水管の接続箇所や排水管の合流地点、
排水管の曲がりや排水勾配の変わる所、道路と敷地との境界付近に、
排水設備の維持管理の為に設ける桝。

④ ☒ 雨水桝 (図面建物下部)
…竪樋を経てからの雨水排水管の接続箇所や雨水管の合流地点、
雨水管の曲がりや雨水勾配が変わる所、道路と敷地との境界付近に、
雨水設備の維持管理の為に設ける桝。

⑤ ±0 地盤面からの高さ
…KBMを基準とした敷地のレベル(高さ)を表す。
±0、+100等の表記になる。
レベル+100=10㎝

⑥ 杭・鋲
…隣地や道路との敷地の境界点を特定するための印。
この印をもとに道路境界線や隣地境界線を決め、敷地の面積等を求めている。

⑦ 3m・5m延焼線
…建物の隣の敷地や道路で火災が発生した際に、
火が燃え移る可能性のある範囲のこと。
隣地境界線・道路中央から1階は3m、2階は5m以内が範囲となる。

⑧ ➡️ (図面建物中央)
…屋根勾配(傾き)の向きを表し、矢印の向いている方向に水が流れていく。
矢印の上部に書かれている数字は勾配高さの数値で、
数値が小さいほど、傾きの小さい屋根となる。

配置図の見方を理解いただけたところで、
配置図からみるプランの注意事項を確認していきましょう。

1.空き寸法
建物と隣地(道路)までの寸法を表している数字ですが、
図面で書かれている寸法は建物の柱の中心からの寸法になりますので、
実際には約10cm程度外壁が出てきます。
そのため、配置図に書かれた寸法より10cm程度差し引いた寸法が、
実際の建物と隣地との空き寸法となります。
(リキューモデルハウスの場合、西側隣地から約75cm)

隣地や道路との空き寸法が小さいと、人が通れなかったり、
工事中の足場を組むのに追加で費用が掛かったりしてしまいますので、
注意しましょう。

2.室外機置き場
 間取りばかりに気を取られて、エアコンの室外機の場所を考えないまま
工事が進み、室外機をどこにしようか考えていたら、隣地との距離が狭く、
理想の位置におけなかったりするといったことが起こりがちです。

建物の正面に室外機がきてしまっては、せっかくの外観を損ねてしまいますし、
室外機を置いたら、通路が通れなくなってしまったということもありますので、
工事が始まる前に、室外機の位置まで把握しておくとよいでしょう。

3.駐車スペース
 自動車は単に車の寸法だけでなく、ドアを開けての乗降まで見込んだ寸法が必要となります。
必要スペースは自動車の車幅+片側乗降スペース60cmが最低でも必要です。
60cmは最低限になる為、ゆとりのある駐車スペースにするには
乗降スペースを90cm程度設けると良いです。

4.深基礎
 敷地に高低差がある場合は、擁壁なり、深基礎が必要となってきます。
建物の基礎をそのまま伸ばすのが深基礎、建物とは別に擁壁を作る場合もあります。
深基礎・擁壁どちらも、高低差のない敷地よりも余分に費用がかかってしまいます。

以上、配置図から見た注意事項をしっかりと確認していただき、
満足のいくプランを考えていきましょう。

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