注文住宅で重視すべき断熱性能とは？西尾市・蒲郡市で快適な暮らしを実現しよう

注文住宅を建てるうえで、断熱性能が高いと外気温の影響を受けにくく、夏や冬でも快適に過ごせます。今回は断熱性能のレベルを示す断熱等性能等級について解説。省エネ基準やZEHなどの基準UA値についても触れていきます。西尾市と蒲郡市の地域区分や目安となるUA値も紹介していくので、家づくりの参考にしてみてください。

断熱等性能等級とは断熱性のレベルを表す指標　

断熱等性能等級とは、住宅の断熱性能のレベルを表す指標のこと。品確法（住宅の品質確保の促進等に関する法律）によって定められており、国土交通省が制定しました。

これまで等級4が最高レベルでしたが、2022年4月以降段階的に5～7が新設され、現在は7段階。数字が大きいほど断熱性が高いことを表しています。新築住宅に関する今後の動きとして、2025年以降は等級4以上、2030年以降は等級5以上の住宅を建てることが義務化される予定です。

これは、「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、世界規模での取り組みが背景にあるためです。また、フラット35でローンを組む際にも、等級4以上が必須になっています。

参考元：国土交通省「住宅性能表示制度における省エネ性能に係る上位等級の創設」

各基準における地域区分ごとの基準UA値　

UA値とは、目に見えない断熱性能を「外皮平均熱貫流率」として数値化したもの。数字が大きいほど室内の熱が外に逃げやすく外気温の影響を受けやすい状態で、小さいほど熱が遮断されるため断熱性が高いことを表します。

また、国土交通省では日本を8つの地域に分け、基準ごとにクリアすべきUA値を制定しています。例えば、旭川市の地域区分は「1」、東京23区は「6」、那覇市は「8」といった具合です。

家づくりの際は、どの地域にどんな基準の住宅を建てたいかによって求められるUA値が異なります。ここからは、省エネ基準・ZEH基準・HEAT20の説明とそれぞれの基準のUA値を紹介していきましょう。

参考元：国土交通省「【参考】住宅における外皮性能」

参考元：国土交通省「地域区分新旧表」

省エネ基準

建物の性能や省エネの基準、規制を定めた「建築物省エネ法」で示されている省エネ基準。基準は2つで、ひとつは一次エネルギー消費量の基準で、空調や換気、照明により消費される一次エネルギー消費量の合計から太陽光発電等による創エネ量をひいたものに対して定められています。もうひとつは外皮の表面積当たりの熱損失量が基準値以下となることが求められる外皮基準です。地域区分ごとの具体的なUA値は以下のとおりです。

※単位：W/㎡・K

参考元：国土交通省「省エネ基準の概要」

ZEH基準

ZEHとは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略。高断熱化・高効率設備の設置による省エネ・太陽光発電などによるエネルギー創造の3つを満たし、快適な暮らしの実現を目指すものとして、経済産業省が普及をおこなっています。2021年に閣議決定された基本計画では、「2030年度以降の新築住宅にZEH基準の水準の省エネ性能を確保」「2030年における新築住宅の6割に太陽光発電設備の設置」といった目標が設定されました。

ZEH基準のUA値は以下の通りです。

※単位：W/㎡・K

参考元：経済産業省「ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）に関する情報公開について 省エネ住宅」

HEAT20

HEAT20では、地域区分ごとに定めた4つの項目を満たすことが重要であり、UA値はあくまで目安とされています。4つの項目は、大きく分けて2つに分類され、室温と省エネルギーがあります。例えば、冬の最低室温をG1で10℃程度、G2では地域区分1・2を除き13℃程度、G3では15℃以上確保すること。ほかにも、2016年の省エネ基準と比べてどの程度暖房負荷を削減効果があるかといった目安が示されています。

HEAT20 G1～G3のUA値は以下の通りです。

※単位：W/㎡・K

参考元：一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会「HEAT20 住宅シナリオ（2021年6月版）」

断熱性能が高い家のメリット　

ここでは、断熱性能が高い家で得られるメリットを見ていきましょう。

省エネ住宅の実現＆光熱費の削減につながる

高断熱の家では、室内の熱が外に逃げにくくエアコンを無駄に稼働させることなく快適に過ごすことができます。また、CO2削減にもつながり省エネ住宅の実現が叶うでしょう。さらに、少ないエネルギーでエアコンを稼働させるため、光熱費を抑えるメリットも。以下では、断熱等性能等級によってどのくらい冷暖房費の削減ができるかを表にしました。

参考元：国土交通省「住宅性能表示制度における省エネ性能に係る上位等級の創設」

室温が一定になり快適性がアップする

家の断熱性が高まると外気温に左右されにくく、部屋の温度が一定に保たれます。そのため、夏でも冬でも部屋を移動する際、温度差による不快感を覚えにくいことが特徴です。また、廊下やお風呂といった場所での温度差が生じにくいため、冬場のヒートショックのリスクを軽減できます。

＞＞参考コラム：冬のためだけじゃない！住宅における断熱材の活用と種類について

断熱性能が高い家のデメリット　

断熱性能が高い家には、メリットがある反面デメリットもあります。詳しく見ていきましょう。

建築費用が高くなりがち

断熱等性能等級の上を目指せば目指すほど、天井や外壁、床などに使う断熱材や、窓の材質が高いものになり、結果的に建築費用がアップします。一方で、性能の高い家は、光熱費が削減できるメリットがあるため、ランニングコストを安くできます。住宅建築の予算が決まっていれば、事前にハウスメーカーに相談し、予算内でできる範囲などを確認しておきましょう。

参考元：国土交通省「【参考】住宅における外皮性能」

＞＞参考コラム：西尾市・蒲郡市の建築相場と坪単価は？注文住宅を建てる際のポイントもご紹介

室内が乾燥しやすく対策が必要

高断熱の家では、空気の出入りが少なくなり外気の湿気が入らない分、室内が乾燥しがち。室内干しの洗濯物が早く乾くメリットはあるものの、冬の暖房期には特に乾燥を感じるでしょう。乾燥が気になる場合には、加湿器を使用する、洗濯物を室内に干すといった対処法がおすすめです。

西尾市・蒲郡市の地域情報　

最後に、西尾市と蒲郡市の気候の特徴や地域区分、ZEH・HEAT20の具体的な基準UA値を見ていきましょう。

気候の特徴

愛知県の三河湾に面する西尾市と蒲郡市。両市の年間平均気温は15℃前後で、年間降水量は1,000～2,000mmと雨量が少ない地域です。蒲郡市内にある観測台データでは、日照時間の記録が年によって年間1,500～2,500時間と、開きがあります。

なお、西尾市内にある観測台では、日照時間は観測されていません。両市は、知多半島と渥美半島の大きな2つの半島に囲まれ、海のレジャースポットとして観光客に人気のエリアです。

参考元：西尾市「第一章 まちの概要 西尾市」

参考元：蒲郡市「蒲郡ってどんなとこ？ 愛知県蒲郡市公式ホームページ」

参考元：気象庁「過去の気象データ検索 年ごとの値」

＞＞参考コラム：西尾市の土地価格相場は？売買事例やおすすめエリアもご紹介

＞＞参考コラム：蒲郡市の土地価格と相場を知りたい！将来の価格推移についても解説

西尾市・蒲郡市の地域区分とZEH基準・HEAT20のUA値

国土交通省が定めた地域区分では、西尾市・蒲郡市ともに「6」です。以下では、地域区分6のエリアで必要なZEH基準とHEAT20のUA値を以下にまとめました。どの基準で家を建てたいか検討する際の参考にしてみてください。

※単位：W/㎡・K

参考元：国土交通省「地域区分新旧表」

参考元：国土交通省「【参考】住宅における外皮性能」

参考元：一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会「HEAT20 住宅シナリオ（2021年6月版）」

西尾市・蒲郡市で一年中快適に暮らせる注文住宅を建てるならリキューへ！

断熱性の高い家では、建築費がかかる一方で、光熱費が安くすむなどランニングコストが抑えられます。一年中快適な暮らしを得たい方は、断熱性を重視した家づくりを意識しましょう。

リキューの建てる住宅は、UA値がHEAT20 G2グレード相当を満たしています。また、第一種換気を採用することにより、排気の空気循環を安定させ、より過ごしやすい環境を実現。デザイン性の高さを維持しながら性能のいい住宅が建てられます。西尾市・蒲郡市で注文住宅を建てる際は、リキューへご相談ください。

＞＞西尾市・蒲郡市の気候に適したリキューの高断熱住宅についてはこちら

著者：株式会社リキュー代表取締役　稲吉　伸英 
保有資格：二級建築士 二級施工管理士 増改築相談員 耐震診断員 愛犬家住宅アドバイザー
これまでに培ってきた工務店の強みを活かし、地域に根ざした会社として、お客様に寄り添ったサービスを提供していきたいと考えております。

記事監修者：一級建築士　高地 可奈子

工学部建築学科卒業・大学院修了後、建築設計事務所勤務。建築設計事務所では、建築意匠設計、木造構造設計に携わる。その後大手経営コンサルティング会社を経て、現在は設計経験を活かしつつ、商品磨き、新メニューやツールの開発、研修などを通して工務店支援を行っています。

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