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中古か、新築か、それが問題なのか。

2018.03.21

リキューが開催している「後悔しないための賢い家づくり勉強会」。

これは、これから住まいを考える方に向けた勉強会だが、決して新築を考えている人だけに向けた内容ではない。実際に参加者は、新築を考えている人だけではなく、中古住宅を考えている人も少なくない。

 

日本の中古住宅(既存住宅)の市場規模は、新築のそれと比べるとおよそ10分の1(「住宅・土地統計調査」平成20年総務省ほか)。アメリカの住宅市場においては、中古住宅のシェアは7割以上である。日本の住宅市場が「新築至上主義」といわれるゆえんだ。

 

 

※以下資料はすべて平成22年5月17日 国土交通省発表資料からの抜粋

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日本で中古住宅市場が盛り上がらない(=購入者が少ない)理由としては社会的な背景があるのでここでは触れないが、私としては、決して新築が「至上」だとは考えていない。

 

私が以前勤めていた住宅会社で担当したある中古住宅。築25年が経過した建物だった。その建物はアメリカの輸入住宅で、断熱はもちろん、構造もしっかりしていた。 買い手には防蟻処理だけを勧めて購入して頂いた。 これが日本の築20年以上経った住宅ではそうはいかない。断熱性能は低く、冬寒いのが当たり前なのだ。

日本の中古住宅でも、最低限の基本性能さえ備えられている建物ならば、今よりもっと流通してほしいと思う。しかし、これまで日本で建設されてきた住宅があまりにも性能上では粗雑なので、私はとくにこれからの人生がまだ長い20代30代の人には 「何も考えずに、安いからという理由だけで中古住宅を買うのだけは、やめよう」 と言いたい。 粗雑な住宅に、大事な家族と、お金を犠牲にするのはやめてほしいのだ。 もし買うならば、最低限の性能を備えているかどうかを確認してから買ってほしい。

 

最近では、中古住宅をリノベーションして、再販する動きもある。しかし、その「リノベ」は、

キッチンなどの水まわり設備を新品に交換したり、見た目だけを更新するものがほとんど。

 

日経BPコンサルティングの調査によれば、中古住宅購入者の不満項目の第3位に「断熱性能がよくない」とある。つまり、冬寒いということ。 購入前に少なくとも断熱性能だけでも見極めていたら、そんな後悔はしなかったかもしれない。

 

住まいは、後悔しても取り返しがきかない大きな買い物。

中古にする、新築にする関係なく 「後悔しないための賢い家づくり勉強会」 を活用していただけたらと思う。

 

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